colombine 今度のイベントに向けてのおべんきょ

からくりサーカス」より。
物語自体がややこしいので、細かい説明は抜きます。スマソ。


 白金(造物主)に作られ、人形フランシーヌに仕える「最古の四人(レ・キャトル・ピオネール)」自動人形の一人で、女性形。恋愛小説好き。理解はできないが「抱きしめられること」に興味を持つ。一度破壊されるが、ロリな感じ(少女形)で復活。主人公に対して助力する。造物主の計画による裏切り行為(ゲェムの見届け役)だったが、最終的に本当に裏切ってしまう。

主人公救出のため、造物主の新式「最後の四人」の1人・ディアマンティーナとの戦うが破壊される。夕日の中で首だけになり死(意識の消滅)を待つ中、主人公が登場し、そっと抱きしめられ微笑む。主人公が泣きながらコロンビーヌの首を強く抱きしめるシーンは、シュールかつ(ある意味)グロテスクなのに、強く心を打つ。コロンビーヌの「人間の肌って、こんなにあったかいんだ」「人間の手って、こんなにやさしいんだねぇ」という言葉。そして「うれしいなぁ」の連呼。マサルの「僕はこんなに助けてもらったのに、ずっとおまえを信じられなくて・・・」という懺悔。コロンビーヌの行動は白黒つかない玉虫色で、協力しているとも、罠にかけようとしているとも取れる見事な曖昧さゆえの主人公の言葉である。

「最後の四人」の1人・ディアマンティーナとの戦いの中でやり取り。
デ「ほぉら、フェイスレス様が愛するエレオノールとハネムーンするお時間よ〜〜」
コ「ディアマンティーナ、教えたげる。人間の『新婚旅行』は両想いどうしがするのよ。エレオノールはフェイスレス様を愛してはいないじゃない。」
デ「いいじゃない、これから『愛』がめばえるかもよ。」
コ「ううん。エレオノールと愛し合うのはね、マサルちゃん(主人公)なのよ。」

女形として復活させられてしまったことで自分自身の「恋愛」を諦め、他者の恋愛の観察者になっていたが、偶然にも主人公(ちなみに小学生)に抱きしめられることで長年の願いが叶う。そして「恋愛物語の参加者」になっても良い、主人公(造物主の敵)を助けても良い、命をかけても良い、と判断したのではないだろうか? 見届ける愛、報われぬ恋、禁断の愛etc。愛に殉ずる自分に酔っている・楽しんでいると思われ、それが「フランシーヌ様を笑わせる」「造物主の任務」以上の存在理由を自力で獲得するに至る。最期に主人公とエレオノール(=フランシーヌ)の愛を確かめたようとしたのは、ある意味、自分の新たな存在意義、つまり「進化」したことを確かめようとしたのではなかったのだろうか。

 
 「からくりサーカス(藤田和日朗)」はとりあえず手近な素材だったので選んでみました。もともと「うしおととら」で見知った漫画家だったのですが、今作品の内容の煩雑さから距離を置いてみましたが、コロンビーヌをはじめ「最古の四人」の一連の行動を中心にパラパラと見てみました。やはり漫画はセリフと絵があって、わかりやすくてイイです。本を読んでる時間がありまへん・・・。


 「人形は鏡。(中略)人形が人間と情を通わせたいなんてちっとも思ってないのです。」・・・とジュサブローの言葉。



 まぁなんですね。ここまで大層なコトは無理ですし、考えておりません。というか、できません。あったのかなかったのか、あってもなくても気にならないような人形・・・の雰囲気ができたら良いと思います。