erotomania3

ゴルァ! こんな方がいました


 さて、午前0時を回ったな。あと4時間かぁ・・・・・・。
ガヤガヤと喧騒と暗がりの中で多くの人が蠢くクラブ内。高架下のデッドスペースを利用した造りになっているので、まるで秘密の地下室にいるような気分になる。テンションが高いのか低いのかよくわからないが、とても楽しい。しかし、みんなも結構疲れてきてるな。入場して6時間近く経ってるから無理もない。

 私は「ぶりくら」からメイクルームに戻り、エロトマニア参加メンバーと会場へ向かうことにした。メイクルームがブースを出すので、スタッフと参加メンバーを先発組と後発組とに分け、それぞれでタクシーに分乗してキタのクラブに行くことにした。皆、一様に尋常じゃない恰好だ。「御堂筋パレード」がある日といっても怪し過ぎる。ゴスロリ浴衣、たふたふのファーのワンピースのネコ、お嬢様女子高生。後発のメンバーは激ハードなギャル系、まんま看護婦(♀)、怪し過ぎる和服な女郎etc・・・・・・よくタクシーに乗車拒否されないもんだ。私のグループは到着後、とりあえずプリクラを撮りにゲーセンに乗り込んだ。視線もあるにはあるが、そんなに激しいものではない、ような気がした。プリクラの後、会場に戻ると後発のメンバーが入り口で待っていた。スタッフはブースの陣取りのために先に入っている。どうやら開場時刻が遅れているようだ。入り口にはなんだか妖しい人たちがぞろぞろしている。ちょっと写真に収めておきたいような面白い光景だ。18:30。ようやく開場。いったんメイクルームのブースに溜まる。とはいえ、とても狭いところだからあまり溜まっていられない。適当に散ったり集まったりしている。お手伝いのスタッフのパンクロッカーと私たち3人は外に写真撮影に出かけた(再入場は23時まで可能なのだ)。うろうろと写真を撮って歩き回る。時折、明らかにイベントに来た、みたいな恰好や雰囲気の人たちを見かけるのが楽しい。

 適当に切り上げて会場に戻る。ブースは大繁盛で、てんてこ舞いの状態だった。メイク♀¥1000 ♂¥2000である。安い。ショーも既に始まっていて、最初の切腹ショー[早乙女宏美切腹ショー]は終わってしまっていた。ステージでは血糊を拭くのにスタッフが忙しそうにしている。すぐに次のオープニングダンス[烏夾kyoto]が始まった。クモのイメージであろうステージ衣装に身を包んだダンサーが二人の女性を引き連れて舞い踊っている。山場は火炎放射。終了後、次は[菊池毒拳 気功パフォーマンスショー]。「釘バット職人」という通称を聞いたことがある。たしかに見たこともないような釘バットに爆竹を巻きつけて現れた。顔は白塗りで妖しい隈取。繋ぎ服を着て野球帽とグラブには釘が山盛りだ。アシスタントにエロティックな看護婦が二人。爆竹を爆破させた後、気功パフォーマンスが始まった。身体の固い人でも柔らかくなるという。お客さんをステージに招き、気功を施す。たしかに気功施術後での前屈の具合が違う。次は気功で引っ張るというものだったが、これは3人に施してみたのだが、あまり成功しなかった。かく言う私もステージに上がった1人である。倒れまいと足に力が入っていたのは間違いないのだが。

 メイクブースは相変わらず忙しい。こちらも食料調達と休憩を兼ねて何人かと外に出る。まずは「なか卯」で食事。その後にコンビニで買い物。入った瞬間、コンビニの空気がさっと変わったのは言うまでもない。買い物袋をぶら下げて会場戻り。キャットファイトが終わっていた。予定スケジュールの変更が著しい。

 前半戦最大の山場[セクシーコスプレコンテスト]にメイクルームのメンバーは参加。あきらかに「昼間のコスプレ」ではないコスプレの皆さんがステージに降り立つ。順番に自己紹介をして、決めポーズや特技を披露するのだ。私は間に合わせで中国拳法っぽい動きをいきなり披露。まぁまぁ受けた・・・かも。いや、私以外の人たちが、もうものすごいコトになっている。
カップル参加で女の子が女子高生から体操服に生着替え。隠してる意味ないし。
・海賊たって・・・ボトムがTフロントやん。
・ふんどしと天狗のお面・・・・・・そのパフォーマンスはあぶなすぎ。
・それってボディペイントのチューブトップなの?
・露出面積過多なNOVAうさぎ。
・ボンデージナースが脱ぐ脱ぐ!

・アダルトな魔女宅
スケスケのベビードールの後ろ姿・・・・Tバックに極太バイブをはさんでるよ・・・。
「映画のキキはホウキで空に行っちゃいますけど、
(おもむろにバイブを取り出して)私はコレでイっちゃいます!」
M字開脚からいきなり?! 

優勝は生着替えのカップル。たしかに可愛い子でしたが、あれは卑怯ぢゃ〜(泣)。
準優勝は魔女宅。「あまりにもベタな」ネタが最高というしかありません。

会場の熱気冷めやらぬ間に続いて[セクシーボディピアスコンテスト]。思ったより人数が少なくて盛り上がるのかなと思いきや、大盛り上がり。超ローライズホットパンツのおねえさんはおへその周りに、まるでバックルのようなヘソP。ふつうっぽい子なのに、どこまでピアスやってんだ?って感じの女の子。唯一のオトコ。大事なところにどでかいピアスが。しかもキーホルダーぶら下げてるし。まさに「人間キーホルダー」。そしてブーツオンリーの全裸のおねえさん(裸族・露出系では有名らしい)。予想通りあそこにもピアスやってましたか・・・。とりあえずこの4人がむちゃくちゃ目だってた。とどめはスク水の女の子。えー・・・・・書けません。
 
 疲れたのでまた外に出て休憩。入り口を見ていたら、けっこう一般客が入ってくる。通りすがりのB系のおにいちゃんたちもエロイフライヤーを見て入りたそうにしている。というか、エロ目的で一般客(ほとんど男子)が多い!いや、当たり前か。エロトマニアなんだから。このエロトマニアというイベント、主催はカップル喫茶やハプニングBARである。だからカップルや女性優遇なのだ。女性(および女装、NH)の当日料金は¥3000であるのに対し、男性は¥9000である。こんなに高いところは他にない。それでも来る人は多いのだ。前回は人が多すぎたせいでけが人や急病人まで出たらしい。今回は前売りメインにして絞ったようだが、それでもこの盛況ぶりだ。一般客を好ましく思っていないのにも理由がある。思わず苦言を呈したくなるのが一般客の「悪ノリ」だ。そんなことを話しながら戻ってみるとSMショーが終わりかけだった。女王様にお仕置きされているのは男のM奴隷。中年と初老の男。やっぱり男のM奴隷だと迫力があるなぁ。感情移入するのならばM嬢の方がいいみたいなんだが。メイクブースでは既にスタッフが1人を除き、撤収していた・・・。気を取り直して[C.Snatch Z ヘンタイパフォーマンス]を楽しむ。マッハズボズボヘンタイパフォーマーという触れ込みである。何度か見たことがあるが、とても面白いのだ。パフォーマンスは一括りにはできない。ちなみに女性である。

 さて、と。午前0時を回ったことだし、そろそろ第二変身をするとするか。アレである。着ぐるみである。しかし、予想外のことで二階の更衣室が使えなくなっていた。関係者の半ば溜まり場と化していて、とても着替えられる状況じゃない。やむなく、メイクブースでこっそりと着替える。ネタバレしまくりでちょっと不機嫌になりながらも着替え完了。その姿でステージに行ったら、自縛ショーが終わったところだった。トークをしていた司会にいきなりステージ上に呼ばれてしまい、軽くアピールタイム。甲斐があった。

 けっこう声は掛けられる。掛けられるのだが、やはり元ネタを知らない人の方が多い。知らないのに面白がって声をかけてくる一般人に苦慮するのだが、あまりヘッドの部分を叩かないで欲しい。痛さよりも壊れることの方が心配なのだ。

 Superdancepefomanceということでスペシャルゲストのひとり[プリンケツプリンケツ]が登場。「東京チャンプルー」というダンス番組で優勝し、その後プロで活躍しているという3人組ダンスユニット。どんなんだろう?と思ってみていたら・・・・・・・もう説明できないくらい面白い。もはやエンターテイメントの域である。まったく無表情で、時に激しく時にゆったり踊り、パントマイムを繰り広げ、ストーリー?みたいなものを展開させてゆく。動きに見とれるのと笑うのに忙しかった。1人は網シャツにケツ丸出しのパンツ。顔にはセロハンテープ。1人はパンストを被って、オムツ。もう1人はグラサンにレディスの水着。コミックダンスショー、非常に堪能した。
 
 最高のダンスで盛り上がったテンションそのままでDJタイムに突入。DJはミナミの老舗ディスコ:SOUL FUCKTRY主宰のSAWADAだ。今年は「ディスコだよ!全員集合」がなくて非常に残念だ。話を戻す。ステージが着飾った人たちで一杯になる。私も思いっきり踊る・・・・・つもりだったが、ちょっと人が多くて辛かったかな? 近くにドリンク片手にボケーッと突っ立っている兄ちゃんがいたのも邪魔だった。ひとしきり踊り、オーバーヒート気味になったのでブースに帰還してみたら、皆が座って寝ていた。しかも何人かは既に別の店に行ったらしい。私はもう少し滞在して[スメリー 愛と真実のLIVEパフォーマンス]が見たかったのだが、皆の疲れようを見ていたら無理も言えなくなった。トランスしたりコスプレしたりするとものすごく疲れるのだ。その辛さは私も分かる。私はトランスを解除した開放感とダンスのテンションアップで多少の元気を取り戻しているが、みなはそういう訳にもいかない。わかった。撤退決定。ただ、ここで着替えるのは(中の人がばれてしまうので)できず、外で着替えることにして、ひとまず荷物をまとめて会場を出た。路地裏でそそくさと着替える。疲れがどっと出てきた。

 皆でメイクルームに帰還。先に帰っていたメンバー、後から帰還してきたメンバー、皆でダーラダラ。イベントの思い出や感想をポツリポツリと語りだす。このひと時がとても楽しい。開放感と安心感と満足感と・・・マターリできる。時計を見ればもう4時か。私もそろそろ帰らないといけない。これでも予定よりは1時間以上早い。2時間でも寝られれば助かる。

 こうして関西最大のイベントは幕となった。エロトマニアにはフェティッシュは存在しないと誰かが言ったが、それは正解なのかもしれない。大人が楽しめるクラブイベント。まさしくエロの学園祭。